人口減少が続く中山間地や離島で电気自動車に注目が集まるワケ【エネルギー自由化コラム】

この记事の目次
中山间地や离岛など过疎地域で电気自動車(EV)に注目する地方自治体が増えてきました。冈山県や爱知県では、役所や小水力発电所前に急速充电器を设置し、利用促进を笔搁しているほか、鹿児岛県では离岛に住民の足として贰痴を大量导入しています。公共交通の弱い过疎地域では大人1人に1台の车が欠かせませんが、ガソリンスタンドが急减し、车社会の维持が难しくなっています。このため、自宅でも充电できる贰痴に大きな期待をかけているのです。
西粟仓村は小水力発电所や役场に急速充电器设置

影石地区では、农业用水から取水する影石水力発电所が稼働しています。出力5キロワットの小规模な小水力発电所です。その発电所前に置かれているのが贰痴用の急速充电器。灾害时に住民に利用してもらうとともに、贰痴の普及を図る狙いが込められています。

将来は再生可能エネルギーを贰痴に活用
村内には兵库県と鸟取県を结ぶ第叁セクター鉄道の智头急行が通っているものの、便数はそう多くありません。住民の移动はどうしても自家用车になります。
ガソリンスタンドは村役场近くに1カ所ありますが、村の人口减少で将来の见通しを立てにくいのが実情。万一廃业となったら、住民は隣接する冈山県美作市や県境を越えて鸟取県智头町まで给油に向かわなければなりません。
そこで、村が目をつけたのがEVです。EVは自宅で充電できるうえ、村内には影石水力発電所をはじめ、計5基の小水力発電所が運転し、EV用電源として利用できます。村産業観光課は「ガソリン車はEVにシフトしていくはず。将来は住民に自家用車をEVに切り替えてもらい、車の电気も村の再生可能エネルギーで賄いたい」と夢を膨らませています。
背景に潜むガソリンスタンドの急激な减少

経产省は自治体内にガソリンスタンドが3カ所以下のところを「给油所过疎地」と呼んでいますが、全国に302市町村も存在しているのです。うち、1カ所もガソリンスタンドがない自治体が和歌山県北山村など12町村、1カ所が西粟仓村など75町村、2カ所が北海道陆别町など101町村、3カ所が岩手県平泉町など114市町村に上ります。
过疎地域では人口减少でガソリンスタンド経営が成り立たない场所が多く、民间ガソリンスタンドの诱致は至难の业。このため、2017年には北海道占冠村、伊达市、奈良県川上村、和歌山県すさみ町で公设のガソリンスタンドがオープンしました。
しかし、ガソリンタンクの漏えい防止対策に2,000万円近い费用がかかるうえ、施设の维持管理费用も軽くありません。财政难の过疎自治体が半永久的な费用负担に耐えられそうもないのが実情です。
| 0カ所 | 青森県西目屋村、新潟県粟岛浦村、富山県舟桥村、大阪府豊能町、奈良県叁宅町、上牧町、黒滝村、川上村、和歌山県北山村、山口県和木町、鹿児岛県叁岛村、十岛村の12町村 |
| 1カ所 | 北海道赤井川村、福岛県汤川村、长野県天龙村、京都府南山城村、冈山県西粟仓村、徳岛県上胜町、熊本県水上村など75町村 |
| 2カ所 | 北海道泊村、山形県西川町、群马県南牧村、长野県下条村、和歌山県九度山町、高知県东洋町、冲縄県久米岛町など101町村 |
| 3カ所 | 北海道仁木町、青森県大间町、岩手県住田町、鸟取県海士町、高知県本山町、熊本県球磨村、宫崎県木城町など114市町村 |
出典:経済产业省「市町村别にみる厂厂过疎の状况」(2017年3月末现在)から笔者作成
豊田市の住民団体が市の支援を受けて小水力発电を整备
爱知県豊田市では、中山间地の旭地区にある筑羽自治区で官民が小水力発电で生まれた电力を贰痴に利用することを考えています。住民団体の「水车の里つくば」が市の支援を受けて発电所を整备し、贰痴用の急速充电器も备えました。
発电所は18メートルの高低差を持つ农业用水から取水しています。最大出力は200ワット。现在は中部电力に売电していますが、地域内に贰痴が普及すれば、充电场所として利用することも视野に入れています。
整备费用などは、地域资源を生かして活性化に取り组む団体を支援するわくわく事业で、市が负担しました。市旭支所は「贰痴利用を念头に置いた住民の活动を今后も支援していきたい」と意欲を见せています。
ガソリンスタンド廃业后も考え、贰痴に活路
市は人口42万5,000人の中核市で、トヨタ自动车が本社を置くことで知られていますが、市の北东部に広大な中山间地が広がります。
中でも、人口2,750人の旭地区は、既に65歳以上の高齢者が4割以上を占めています。路线バスの运行本数が少なく、移动手段は自家用车。しかし、ガソリンスタンドは地区内に1カ所しかありません。水车の里つくば会员の铃木禎一さん(70)=製材业=は「スタンドへ行くのに20、30分かかる住民も少なくない」といいます。
市内では中山间地域の交通事情を改善するため、1人乗りの超小型贰痴や自动运転の実証実験が名古屋大などの手で进んでいます。住民が地域の将来を考えた结果が、小水力発电の贰痴活用なのです。
萨摩川内市は甑岛に40台の贰痴を导入
贰痴の弱点は航続距离です。1回の充电で走れる距离はおおむね约100キロ。これに対し、ガソリン车は1回の给油で300キロ以上の走行が可能です。しかし、この弱点が苦にならない地域もあります。面积が狭い离岛です。
鹿児岛県萨摩川内市は、住友商事や日产自动车と共同で离岛部の甑岛に40台の贰痴を导入し、再生可能エネルギーで作った电力を利用するモデル事业を2017年から始めました。
当面は贰痴の蓄电池が再生可能エネルギーの出力変动を调整する役割を果たします。贰痴での利用が终わったあとはリユース蓄电池としてさらに活用する计画です。太阳光発电は日中しか発电できませんから、贰痴や蓄电池に贮め、いつでも安定して利用できるようにしようとしているのです。
9台を市の公用车、31台を民间が利用
甑岛は萨摩川内市西の东シナ海に浮かぶ列岛で、上甑岛、中甑岛、下甑岛の有人3岛と多数の无人岛で构成されます。人口は约5,000人。ブリやキビナゴ渔を中心とする水产业が盛んです。
40台の贰痴は9台が市の公用车として利用されています。残り31台は民间が个人や事业用に活用しています。各家庭や事业所で充电しているほか、上甑岛と下甑岛に1カ所ずつ高速充电器が设置されました。
市次世代エネルギー课は「贰痴は再生可能エネルギー推进のために导入したが、ガソリンスタンドがなくても住民の移动手段を确保できる。离岛にぴったりの车でないか」と语りました。
贰痴が过疎地にとって有用な选択肢に
给油所过疎地问题について、东洋大経営学部の小嶌正稔教授(経営学)は「短期的な代替手段でなければ、自治体がガソリンスタンドを维持しようとするのは正しい选択肢ではない。ガソリンは危険で取り扱いが难しい」と指摘しています。
贰痴を走らせるために、火力発电を増设したのでは、温室効果ガスの排出抑制に逆行します。しかし、人口の少ない过疎地域では、太阳光、小水力など地域内の再生可能エネルギーで贿うことができそうです。「过疎地域では贰痴导入が有用な选択肢になる」。小嶌教授はこう提言しています。

