大津市がガス事业を民営化、全国初のコンセッション方式で大阪ガスなどへ【エネルギー自由化コラム】

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地方自治体が运営する公営ガスで全国2位の大手となる滋贺県大津市のガス事业がコンセッション方式で4月に民営化されることになり、大阪ガスなど3社の公司グループが运営会社となる「びわ湖ブルーエナジー」の株式の75%を取得しました。
大津市は株式の残り25%を持ち、引き続きガス导管を保有します。大津市と公司グループは现行料金の上限维持などを盛り込んだ运営権契约を交わしており、従来通り安い都市ガスが市民に供给される见通しです。
一般的な家庭向け料金、1%引き下げの方针

2039年度末までの20年间、大津市で都市ガス小売りや保安点検を担う公共施设等运営権(コンセッション)が设定されています。
事业民営化の优先交渉権者になっていた大阪ガス、闯贵贰エンジニアリング、水道机工の3社でつくるコンソーシアムが2018年末に株式の75%を90亿円で取得し、大津市と运営権契约を交わしました。
びわ湖ブルーエナジーは従業員約40人でスタートし、大阪ガス出身の深野裕一氏が社長に就任しました。民営化後も安くガスを提供するため、一般的な家庭向け料金を現状より約1%引き下げるとともに、使用量の多い家庭向けに約2%安くなるプラス割新料金を設定します。大阪ガスの电気とセットで契約すれば、さらに料金を3%引き下げる予定です。
ガス导管などの施设は従来通り大津市が保有
コンセッション方式は料金徴収を伴う公共施设などで、施设の所有権を国や自治体などの公的机関に残したまま、运営を民间事业者に任せる制度です。空港で相次いで导入されており、宫城県の仙台空港、香川県の高松空港、兵库県の神戸空港などが该当しますが、公営ガスで実施例はありませんでした。
大津市はびわ湖ブルーエナジーの株式25%を保有するだけでなく、ガス导管など施设をこれまで通り所有します。导管の拡张、更新を担うほか、利用する市民の料金支払い方法や问い合わせ先にも変更はありません。
コンソーシアムと结んだ运営権契约には、现行料金の上限维持が盛り込まれました。民间の都合による値上げを防ぐ意図が込められています。越直美大津市长は记者会见で「导管保有者と株主の立场からガバナンスを効かす」と述べ、大阪ガスの本荘武宏社长も「市の重要インフラを担う责任がある。充実したサービスを提供したい」との考えを示しました。
仙台市に次ぐ全国の公営ガス第2位の大手
大津市の公営ガスは2016年度で大津市内约9万6,000戸に都市ガスを供给しています。公営ガスとしての事业规模は仙台市に続き、国内で2番目の大手。年间の売上高は110亿円を超えています。
戦前にあった民间の近江瓦斯を引き継ぎ、1937年から都市ガス供给を始めました。京都市や大阪市のベッドタウンとして市域が広がるのに伴い、供给区域を拡大しています。基本料金は1カ月使用量0~20立方メートルで689円。大津市公司局は「西日本で最も安い」と胸を张っています。
2016年度の纯利益は5亿円余り。2014年度まで10亿円以上の纯利益を上げてきたのに比べ少なくなっていますが、全国公営ガスの2015年度平均纯利益がざっと2亿円ですから、経営も顺调に进んでいるといえます。
| 行政区域内人口(人) | 342,154 |
| 供给戸数(戸) | 96,429 |
| 普及率(%) | 70.3 |
| 年间贩売量(立方メートル) | 169,184,959 |
| 导管総延长(メートル) | 1,279,015 |
| ガス売上高(千円) | 11,016,104 |
| 総収益(千円) | 11,462,015 |
| 総费用(千円) | 10,960,455 |
| 纯利益(千円) | 501,560 |
| 职员数(人) | 100 |
出典:大津市「水道?下水道?ガス事业年报」から笔者作成
ガス自由化を受け、公営で対応困难と判断
しかし、大津市内は京阪神とガス导管がつながっています。都市ガス小売りの全面自由化により、地域独占体制が廃止され、大阪ガスや関西电力などガス、电力大手がいつでも参入できるようになりました。京都市から10キロほどしか离れておらず、京都市で都市ガスを贩売する新电力の参入も十分に予想できます。
大津市はガス自由化の1年前に当たる2015年から公司局内にガス自由化対策準备室を设け、自由化の影响をシミュレーションしてきました。その结果はあまり好ましいものではありませんでした。
民間事業者が电気とのセット販売や低価格で攻勢をかけてきても、市営事業ならガス以外の事業が制限され、料金変更にもいちいち市議会の承認が必要になります。対応が後手に回り、経営が悪化すれば、安いガス料金を維持できなくなりかねません。
大阪ガスと関西电力が水面下で激しい获得竞争?
民间に事业譲渡すれば、公営ガスならではの课题は解消できますが、民间事业者の都合で値上げされる可能性を否定できません。これではこれまで他の地域より安い料金で都市ガスを提供してきた努力が水泡に帰すことになります。
そこで、浮上してきたのが、大津市が施设を保有しながら、运営権を民间に委ねるコンセッション方式です。大津市公司局は「导管の整备など市の関与を残しつつ、民间の力を活用していきたい」と狙いを语りました。
料金の現状維持などを条件に事業者を募集したところ、大阪ガスと関西电力が提案書を提出してきました。学識経験者らで構成する審査委員会で大阪ガスを代表とするグループが選ばれましたが、大阪ガスと関西电力は電力、都市ガスの販売で激しく競い合っている間柄。水面下では激しい獲得競争があったとも伝えられています。
公営ガス民営化に民间事业者が热い视线
経済产业省によると、全国に都市ガス事业者は200弱ありますが、うち公営ガスが24を占めます。ガス自由化后は群马県富冈市が埼玉県草加市の尝笔ガス(液化石油ガス)业者堀川产业、新潟県柏崎市が新潟市の北陆ガスへ公営ガス事业を譲渡しました。

福井市公司局は「自由化で竞争が激化する中、福井では都市ガス普及率の低下倾向が続く。公営での事业维持は限界に来た」としています。
事业譲渡した3市とも、自由化后の竞争激化の中で経営の健全化に头を痛めていました。他の公営ガスを抱える自治体も同様の悩みを抱えるところが大半で、今后民営化の検讨を加速させるとみられています。民间ガス事业者による公営ガス争夺戦はさらに激しさを増しそうです。

